2021.5.3~5.4 鈴鹿山脈 イブネ~雨乞岳
早朝、甲津畑から登山道へ入った。登山道と言っても長い林道が続き、一つ目の小屋までは車が入っていた。途中に桜地蔵という地蔵がある。供物の花は新しかった。毎日誰かが取り換えに来るのだろうか。橋を渡った先に簡易小屋があり、そこから少しずつ登山道らしくなった。CTはそのあたりまでで1時間40分。その後も緩やかな傾斜が続いて、何度か橋を渡ったり、徒渉を繰り返した。沢に沿って歩けるので水には困らない。1Lだけ持って歩き、途中で汲み足す。このルートは千種街道(千草街道)と呼ばれ、現在の三重県菰野町と滋賀県東近江市を結ぶ道として古くから使われていたらしい。苔の生した石積みが途中途中に残っていて歴史を感じる事ができる。「善住坊の隠岩」という織田信長が狙撃されたとされる場所もある。三角屋根の小屋を過ぎ、ナラの巨木があり、そこから少し行くと傾斜が出て来てゆっくり歩いた。杉峠の手前、徒歩5分~10分くらいのところにも水場があった。杉峠に出ると風が吹いていた。当日の風は5~10m/s程度で止まっていると寒さを感じた。杉峠、佐目峠、と過ぎてイブネに着いた。CTは甲津畑から約4時間。イブネの知名度は上がっているようで、自分たち以外にもテント泊の登山者はたくさんいた。苔の大地は柔らかく、晴天の下で昼寝をして、クラシまで散歩をして、雨乞岳を眺めながら夕飯を食べた。少し雲もあったが、琵琶湖の向こうに沈んでいく夕陽はとても綺麗だった。日没後は名古屋方面の夜景も綺麗に見えた。
2日目の朝、イブネ付近を散策して水場を見つけた。地図には載っていないが、イブネ北端から少し西側に下ると綺麗な水が流れていた。それからテントを回収して、杉峠へ戻り、雨乞岳へと登って、東雨乞岳まで歩いた。杉峠からの急登は傾斜が強く、午前中はぬかるんでいてよく滑った。笹は身体の高さまで有り、ルートを見失わないよう注意した。雨乞岳から南側はさらに不明瞭なので充分注意が必要な場所だ。杉峠からのCTが40分。雨乞岳山頂に到着。標高は1237m。東雨乞までは笹の稜線を15分ほど。東雨乞山頂の方がゆったりと広い。今年のGWは天候が荒れ気味で、予定していた山域からは変更になったが、この2日間の鈴鹿はとても気持ちの良い天気だった。久しぶりのテント泊で脚は疲れたが、大満足の2日間だった。